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リーデンホールビル開業

Charlotte Fernández Charlotte Fernández UKIMEA Press Office,Leeds
28 7月 2014

イギリス不動産会社のブリティッシュ・ランドとカナダ不動産会社のオックスフォード・プロパティーズは、このたびリーデンホールビルの開業を発表しました。

地上46階建て、高さ224mのリーデンホールビルは、市内で最も高いオフィスビルとして、華々しくロンドンのスカイラインに加わりました。最新の施工技術と、熟練した職人技に支えられたこの建築は、建築家であるロジャース・スターク・ハーバー・パートナーズと施工者レイン・オルーク社、アラップの三社の協働によるものです。

構造エンジニアリングにおいて、さまざまなチャレンジがあったことは言うまでもありません。また、プレファブ化にも注力しており、英国内の超高層としては前代未聞の約85%のプレファブ化を実現しました。

特徴的なのは、外装を覆うスチールトラスのメガフレームと、上向きにテーパーのかかった外形です。景観上、保護の対象となっているセント・ポール寺院への視線の抜けを確保しつつ、開発面積を最大化した結果、このような非対称な外形へとたどり着きました。このかたちが、構造エンジニアに数々の課題を課すことになりました。その解として、外周にメガフレームを設け、建物内部の構造コアをなくすことで、フレキシブルで多機能的なオフィス空間を実現しました。内部の柱は最大でも6本に抑えられています。

環境性能についても、計画初期から省エネに配慮した設計が行われました。ファサードは自然換気を用いた3層ガラスのシステムで構成され、自然採光を最大限確保しつつ、高い日射遮蔽性能と断熱性能を発揮します。

「エンジニアリングの表出と建築的なデザインは表裏一体の関係にあり、これらを切り離して考えることはできません。上向きのテーパーは平面が徐々に小さくなっていくことを意味します。したがって、ジェネレーターや冷却塔、ボイラー、その他さまざまな設備や配管もそこに納めなければなりません。ガラス張りの天井裏空間は、形態と機能を可視化した一つの象徴といえます。」

— アンドリュー・セドヴィック(アラップ、プロジェクトダイレクター)

アラップは構造設計、設備設計、昇降機などの縦動線計画、音響、照明設計、セキュリティ計画のサービスを提供しました。