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Central Japan International Airport; Central Japan International Airport;

中部国際空港 旅客ターミナルビル, 愛知県常滑市

新旅客ターミナルビル

中部地方では初となる海上国際空港として、2005年2月、中部国際空港(愛称:セントレア)がオープンしました。アラップは1999年に行われた基本設計プロポーザルから参加し、日建・梓・HOK・アラップ設計共同企業体が提出した案が最終選考に選ばれました。

『わかりやすく、誰にでも使いやすい』を基本に、機能的なレイアウトを目指し計画されました。私たちは日建設計と共に構造設計を担当したほかに、自然光や温熱環境に関する基礎的シミュレーション、外装設計のコンサルティングをファサードエンジニアが担当しました。

旅客ターミナルビルは本館、国際線・国内線ウイングおよびセンターピアの4部分で構成されており、南北方向に約1,000m、東西方向に約500mのT字形の細長い平面形状をした建物です。この大きな建物をおおう屋根は合計面積80,000m²にもおよび、機能的にも意匠的にも重要な要素でした。

全体を立体トラスとレイキングコラム(4本の斜め材付き柱)を組合せたシステムで統一し、シンプルで合理的なデザインとしました。直線的なトラスはそのまま天井の意匠表現となり、折り紙をイメージさせる「和」のテイストを大切にしています。

また外装はガラスと金属パネルを用いた透明感のあるデザインで、内部に自然光を取り入れて植栽しています。伊勢湾に面する西側はガラスをふんだんに使い開放感を演出していますが、内部環境を考えて遮光ルーバーや遮熱性の高い複層ガラスを用い、エネルギー効率に配慮した設計となっています。