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テート・モダン, ロンドン

ロンドンを象徴する景色に新たなランドマークが誕生

ロンドン、サウス・バンクを象徴する美術館テート・モダンでは、これまで使われていなかったバンクサイド発電所の建物を含む大規模な改修が行われました。2憶6,000万ポンド(約334億円)をかけて、スウィッチ・ハウスとその地下にあるオイルタンクを改修し、高さ64m、11階建てのレンガ造りの建物も新たに建設されました。アラップはライティングデザインと火災安全設計に従事しました。また、設計の初期段階においては、市民の期待を一身に受けた新しい空間の実現に向け、コンセプトエンジニアリングを担当しました。

テート・モダン既存棟の設計に携わったアラップは、今回の拡張計画において計画・設計をうまく進めるための土台作りとして、コンセプト段階でのエンジニアリングを行いました。その後、全体のライティングデザイン、火災安全設計を担当することになりました。

アート・ギャラリーをドラマティックに演出する上で要となるのは、巧みな照明使いです。アラップのライティングデザインチームは、エネルギー消費を最小限に抑えつつ、質の高い照明で作品を演出するという難題を、自然光と人工光を組み合わせた計画で解決しました。室内だけでなく、増築部分を周辺環境に馴染ませるための外構照明も担当しました。

一方、火災安全設計に求められたのは、多くの人が利用する公共的な高層建築において、地下から屋上テラスまで、全ての階をつなぐオープンな階段を実現する、という命題でした。利用者の安全を確保することはもちろん、高価な展示品や施設の運用も守りながら、建築家のビジョンを実現することが求められました。

今回の拡張計画は、ヘルツォーク&ド・ムーロンとの協働でした。展示スペースの60%増床に加え、学習や地域活動といった公共的なスペースも新たに設けられました。このような公共性の高い空間で彼らのデザインを実現させるためには、柔軟なデザインアプローチだけでなく、効果的な照明計画や火災安全設計に対する基本的な理解が必要となりました。

建築家、設計チーム、クライアントであるテートの緊密な連携なしに、この世界有数の創造の場を実現することはできませんでした。

想像力あふれる照明計画

照明計画にまず求められたのは、質の高い光環境を創出し、作品を効果的に演出する自然光と人口光の組み合わせです。一方、多様な展示を行うテートでは、展示内容に合わせて光環境をコントロールするフレキシビリティも求められました。さらに、来訪者の体験をより豊かにするために新たに計画された、地域貢献や教育の空間も考慮しなければなりませんでした。施設の共用部分は、既存棟の照明と調和を図りつつ、建築をより魅力的に演出し、利用者を的確に誘導する照明計画としました。外構照明においては、新たな公共空間にふさわしい光と周辺環境に溶け込む控えめな光、これらのバランスが設計の要となりました。

テートの設計趣旨には、「サステイナビリティにおける先進的な役割」を担うことが掲げられており、照明には一般的なギャラリー施設に比べ20%以上エネルギー使用量を抑えることが求められました。アラップは、省エネタイプの蛍光灯とLED照明を駆使した照明計画により、光の質を減ずることなく省エネを実現しました。この省エネ効果は、BREEAM(2006年基準)のVery Good認証の取得にも大きく寄与しています。エネルギー消費量がハロゲンランプを用いた従来のスポットライトの半分以下の、LEDスポットライトなども使用されています。

総合的な火災安全設計

テートのような建物では、年間数百万人にも上る来館者と、貴重な芸術作品やインスタレーションを守る火災安全計画が不可欠です。アラップの革新的なTotal Fire Engineeringコンセプトがプロジェクトの初期段階から実践されることで、プロジェクトの開始から竣工まで途切れることなく火災安全がインテグレートされました。

建築的な目玉となっているのは、Vertical Boulevard、中心に配された全層を貫く階段です。来館者は、この階段を使って最下階の展示室から最上階のバーまで自由に行き来することができます。しかし、この階段のデザインは、階段室を区画して他の階への延焼や煙の流入を防ぐという従来の火災安全設計の概念に相反するものでした。

そこで、火災安全設計の命を受けたのがアラップです。テートがどのように空間を使うのか、それによって発生しうる火災はどのようなものか、煙と炎はどのように広がるのか、そして施設内の人間はどうやって避難するのか、全てを理解していたからです。

高度なモデリングツールを使った検証を重ね、アクティブとパッシブを組み合わせた特別な火災安全システムが、この建物のために構築されました。この特殊なシステムが、ヘルツォーク&ド・ムーロンのビジョンを実現したのです。

使用されるさまざまな材料、複雑な形状と、それらの取り合いを考えながら、設計した火災安全計画が確実に成立するよう、施工段階でも携わり、重要な役割を担いました。

想像力あふれる照明計画

照明計画にまず求められたのは、質の高い光環境を創出し、作品を効果的に演出する自然光と人口光の組み合わせです。一方、多様な展示を行うテートで は、展示内容に合わせて光環境をコントロールするフレキシビリティも求められました。さらに、来訪者の体験をより豊かにするために新たに計画された、地域 貢献や教育の空間も考慮しなければなりませんでした。施設の共用部分は、既存棟の照明と調和を図りつつ、建築をより魅力的に演出し、利用者を的確に誘導す る照明計画としました。外構照明においては、新たな公共空間にふさわしい光と周辺環境に溶け込む控えめな光、これらのバランスが設計の要となりました。

テートの設計趣旨には、「サステイナビリティにおける先進的な役割」を担うことが掲げられており、照明には一般的なギャラリー施設に比べ20%以上 エネルギー使用量を抑えることが求められました。アラップは、省エネタイプの蛍光灯とLED照明を駆使した照明計画により、光の質を減ずることなく省エネ を実現しました。この省エネ効果は、BREEAM(2006年基準)のVery Good認証の取得にも大きく寄与しています。エネルギー消費量がハロゲンランプを用いた従来のスポットライトの半分以下の、LEDスポットライトなども 使用されています。

年間500万人以上が来館する世界の現代アート市場の象徴的存在

総合的な火災安全設計

テートのような建物では、年間数百万人にも上る来館者と、貴重な芸術作品やインスタレーションを守る火災安全計画が不可欠です。アラップの革新的な Total Fire Engineeringコンセプトがプロジェクトの初期段階から実践されることで、プロジェクトの開始から竣工まで途切れることなく火災安全がインテグ レートされました。

建築的な目玉となっているのは、Vertical Boulevard、中心に配された全層を貫く階段です。来館者は、この階段を使って最下階の展示室から最上階のバーまで自由に行き来することができま す。しかし、この階段のデザインは、階段室を区画して他の階への延焼や煙の流入を防ぐという従来の火災安全設計の概念に相反するものでした。

そこで、火災安全設計の命を受けたのがアラップです。テートがどのように空間を使うのか、それによって発生しうる火災はどのようなものか、煙と炎はどのように広がるのか、そして施設内の人間はどうやって避難するのか、全てを理解していたからです。

高度なモデリングツールを使った検証を重ね、アクティブとパッシブを組み合わせた特別な火災安全システムが、この建物のために構築されました。この特殊なシステムが、ヘルツォーク&ド・ムーロンのビジョンを実現したのです。

使用されるさまざまな材料、複雑な形状と、それらの取り合いを考えながら、設計した火災安全計画が確実に成立するよう、施工段階でも携わり、重要な役割を担いました。