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Tomihiro Musuem; Tomihiro Musuem;

富弘美術館, 群馬県みどり市

円筒形の部屋がならぶ、星野富弘氏の美術館

心温まる詩とやさしげな花や植物の絵を描く作品で人気のある、星野富弘氏の新しい美術館が2005年4月、彼の故郷である群馬県東村にオープンしました。

東村では設計に先立ち国際公開コンペを開き、1,211にもおよぶ応募案の中からヨコミゾマコト氏の案が最優秀作品に選ばれました。アラップはコンペ時より構造と電気設備設計に関してサポートを行い、実施設計も担当しました。

この建物の特徴は、52m×52mの大きな正方形内に大小さまざまな円筒が集まり、建物を構成している点です。しゃぼん玉の集合体をイメージさせる円形の部屋がぎっしりと詰まったプランにより、構造体はできるだけ薄い壁で構成される必要がありました。

そのため壁・屋根とも比較的重量の軽い鉄骨を主構造とし、直径5m~16mの33個の円のうちRC造とした3個を除いて、全て9mm厚の鉄板壁と16分割(10m以下の円は12分割)された鉄製の扇状ピースを組合せて作られた屋根でできています。それぞれの円筒は接するものどうしで支えあい、力を配分して効率の良い構造システムを構成しています。