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Kashiwazaki City Performing Arts Centre; Kashiwazaki City Performing Arts Centre;

柏崎市文化会館 アルフォーレ, 新潟県柏崎市

免震構造を採用した柏崎市の市民文化会館

市民の芸術文化活動の中核施設として、“まち”と“人”を元気にする『柏崎市文化会館アルフォーレ』。この施設は新潟県柏崎市に建設された、大ホール・市民ラウンジ・ギャラリー回廊などを有する多目的文化施設です。設計は環境デザイン研究所です。アラップは本プロジェクトにおいて、構造デザイン・設備デザインおよび監理業務を担当しました。本施設は日本建築学会刊行の『作品選集2014』に掲載されています。

免震構造の採用

同市は2007年に発生した新潟県中越沖地震により、多大な被害を受けました。本建物は被害を受けた旧市民会館に代わり、震災復興の象徴として建設されました。建物は災害時の避難施設も兼ねるため高い耐震性が要求されたため、免震構造を採用しました。

環境設備計画

本建物の主用途である大ホールでは観客席の形状を利用した画期的な空調システムを採用したことで省エネルギー化と快適性を実現できました。さらに、市民の憩いの場となる市民ラウンジでは、季節に応じ常に最適な自然採光を実現できるトップライトが計画されました。

建物は災害時の避難施設も兼ねるため高い耐震性が要求されたため、免震構造を採用しました。 ©Mitsumasa Fujitsuka

地震力を大幅に低減し、コスト効率の良い免震構造

一般的な基礎免震構造は、免震層を設けるために地下の掘削が1層分増えることになり、その分施工コストが増してしまいます。そこで本施設では掘削量の低減を図るために杭頭をピン構造として応力を杭に集中させ、基礎間をつなぐ地中梁が不要な『地中梁レス免震』を採用しました。また柏崎市で想定される地震は、新潟県中越沖地震と同様に長周期地震であり、免震効果が軽減されてしまうため、等価周期5秒以上の超長周期の免震構造とすることで地震力の大幅な低減を可能としました。