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Ribbon Chapel, 広島県尾道市

デザインとエンジニアリングが融合するチャペル

Ribbon Chapel (リボン チャペル) は、瀬戸内海に臨む広島県尾道市のリゾートホテル「ベラビスタ スパ&マリーナ 尾道」の敷地内に建てられた結婚式用チャペルです。

絡み合う2つの螺旋

リボンが弧を描き、支え合うような形態は、2人の人生が紆余曲折を経て、結婚でひとつに繋がるというコンセプトを象徴しています。別々の場所から始まる2本の階段は逆回りの二重螺旋を描き、チャペルの頂部(地上15.3m)で一体となります。絡み合う螺旋が、屋根、庇、壁となってチャペル空間を形成しています。

内側と外側の2本の螺旋を、両者が接する東西南北の4か所で結び合わせることで、単独では不安定な構造がお互いを支えあい、自立を可能としました。

プロジェクト概要


15.3m 構造高さ

280m鋼管フレーム全長

318.5mm鋼管フレーム径

変形を見込んだ
構造モデル

主構造を成す2本の螺旋は、仮設を取り外すと自重により最大30mm変形します。シミュレーションによって予測されたその変形分を見込んだ位置に間柱を設置することにより、完成時に設計意図通りの形になるようにしました。施工時に意図的に斜めに取り付けた間柱(直径100mm)は、完成時には垂直になり、層間2/1,000程度の施工誤差に収まりました。

精密な製作プロセス

螺旋階段を構成しているのは、全長280m、直径318.5mmのスパイラルフレームです。そのままでは製作が困難な3次元の自由曲線を2次元の円弧で置き換えるために、フレーム全体を長さの異なる(1.5m~9.0m)88のユニットに分割しました。円弧分割した際の自由曲線との誤差は最大10mmに収まり、シームレスに繋がる螺旋形状を実現しました。

デザインとエンジニアリングの融合

Ribbon Chapel は、デザインとエンジニアリングを融合した、これまでにない建築です。この繊細かつ大胆なデザインを実現するために、アラップは、構造設計、設備設計、ジオメトリックデザイン、ライティングデザイン、音響コンサルティングを提供しました。

受賞歴

第57回 BCS賞
第16回 日本免震構造協会賞/作品賞
第10回 日本構造デザイン賞(柴田育秀)
2015年度 日本鋼構造協会業績賞
Wallpaper * Design Awards 2015 Best Chapel
dtxa(DESIGN AND TECHNICAL EXCELLENCE AWARDS 2014) Most Innovative Design Award
dtxa(DESIGN AND TECHNICAL EXCELLENCE AWARDS 2014) Most “Liked” Project Award